山下レディースクリニック
妊娠できない?
2009年2月6日
先日、不妊外来にて、卵管造影の検査をしました。
その後の検査は、これからになります。
私は以前、卵巣脳腫と子宮内膜症の腹腔手術を受けています。
検査結果は、子宮が左にずれていて、
右卵巣は癒着で、引っ張られているようで、
子宮から遠い位置にあるそうです。
卵管は通っているけど造影剤がながれる
時間もかかるため、卵が子宮まで辿りつけないかも?
左卵巣は、卵管も通っていますが、癒着で
くちゅくちゅっとなっているのではないか?
とのことで、右卵巣からは妊娠しにくいし、
左卵巣からも、くちゅっとなっているから
妊娠しにくいかも・・・と言われショックを受けています。
今後の検査で治療法は考えていこうとのことです。
再度、腹腔して癒着をキレイにするか、
体外受精しかないかもと言われました。
子宮後屈?とも言われました。
30代半ばなので、急ぎ気味です。
来週病院へ行く予定ですが、そのときはショックだったのと、
余り分からなかったので、詳しく聞けませんでした。
昨年結婚し、それまでは避妊していて、夏から
子作りを頑張っていたのですが。。。
基礎体温はずっと付けていて、二層に分かれています。
まだ、不妊外来を受けて、1週間なので、不妊治療の
詳しいことは分からず、ネット等で勉強しかけです。
この状況、自然妊娠はしにくいのでしょうか?
うまく自然妊娠できたとしても、子宮・卵巣状況では、
赤ちゃんは育ちにくいのでしょうか?
腹腔鏡手術後に癒着が起こってしまったのですね。右側は、卵管の通過性はどうにか保たれているが詰まり気味で、卵巣も癒着している。左側に関しては、卵巣は問題ないが、卵管が癒着で複雑に折れて曲がっているということでしょうか?
卵巣から排卵が起こると、イソギンチャクの触手のようになった卵管の先(卵管采)が、卵巣をなでるようにして卵子をからめとり、卵管の中にとり込むと考えられています。ところが、腹腔内で癒着が起こっていると、卵管采が卵巣に届かず、うまく卵管内に卵子をとり込めないピックアップ障害が起こる可能性があります。精子は、膣内に射精され、子宮頸管から子宮内に入り、さらに卵管へと進み、卵管の先に近い卵管膨大部という場所で、とり込まれた卵子と出会います。ここで、うまく受精が起こり受精卵ができると、分割を繰り返しながら、卵管内に生えた繊毛によって子宮へと運ばれていき、高温期の中頃に子宮内膜に着床し、妊娠が成立します。卵管が両側とも詰まってしまうと、精子が卵子にたどり着けませんので、自然妊娠は期待できません。
『bear』さんの場合、通過性はどうにか保たれているようですので、むしろ心配なのは、ピックアップ障害のほうでしょう。ピックアップ障害の有無を正しく評価する手段はありませんので、
主治医がいわれた選択肢に加えて、一定期間、タイミング法と人工授精 (AIH)を試してみて、それでも妊娠が難しければ体外受精へ進むという方法も考えられます。ただし、30代半ばとのことですので、あまり長くこれらの一般不妊治療を試している時間はなさそうですね。それぞれ6周期を限度に、治療段階をステップアップされるべきでしょ う。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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